
漁業に迫る多くの危機
≪以下、共同通信社 海運水産ニュースより≫
太平洋にカツオを追って40年余り。
高知県黒潮町の近海一本釣り漁船「第123佐賀明神丸」の主な漁場は常磐・三陸沖。
明神正一漁労長は、カツオ資源がこの10年で10分の1ほどに激減したと感じている。
「漁獲量だけを見たら、そんなに減ってない。
けんど僕ら、船の速力を上げて、レーダーやソナー、魚群探知機の性能も向上させて、少なくなった魚を余計捕る努力をしてきた」漁獲量の減少がデータに現れたのが、高知県沿岸の小型船による引き縄漁だ。
漁師達によると、土佐沖へのカツオ来遊は数10年前から減り続けているが、近年さらに悪化しているという。
1994−2000年の同県引き縄船によるカツオ漁獲量の平均は約510トン。
それが01年から07年にかけてはわずか300トン(県水産試験場)に減っていた。
茨城県水産試験場の主席研究員、二平章さんは「南方での各国の巻き網船による過剰漁獲が、黒潮に乗って日本に北上するカツオの減少を引き起こしている」とみる。
さらに「体調45センチ以下の小さなカツオが卵を持つようになった」と指摘。「若齢出産は資源減少の兆候だ」と警鐘を鳴らす。
世界的な魚食ブームもあって、日本近海を含む中西部太平洋でのカツオ漁獲量はなお右肩上がりが続く。
しかし国は「中西部太平洋のカツオ資源は十分で、まだ捕る努力を増やしても大丈夫」との見解。
国際的な資源管理の必要性を訴える二平さんや、漁師の感覚との隔たりは大きい。
カツオ漁獲量:日本近海を含む中西部太平洋では1950年代、年間ほぼ10万トンだった。
その後は各国の参入が相次ぎ、右肩上がりで推移。近年は150万トンに達する。
世界的には巻き網漁が主流で、日本の竿つりは衰退が続いている。
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